はじめに
竹田ブラシ、なでしこ
副賞について
会社は?製法、職人は?
この表現に注意!
現在と今までの推移
良い方向へ・・
改善例などの報告
誤認の多い具体例
現状と今までの推移
終わりに
一緒に考えて行きましょう


まず最初に、  「副賞製造」について誤解された方が多く、

正確な情報が伝わらなかった原因は、あらゆる意味で弊社の「情報伝導力」不足にあります。

結果、多くの方にご迷惑をお掛けする事になり、誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。 


私共も含め、消費者、製造業者に関らず、より正確な情報公開を通じて、 お互いに学び、日本のあらゆる産地において、

より健全で文化的な関係を築いていける事を願っております。

なでしこJAPANの国民栄誉賞の副賞は、 
「熊野筆」という会社組織が製造したのではなく、また選ばれたわけでもありません。

「熊野町」を仲介せず、内閣府から、直接、お問い合わせいただき、

熊野町で製造業を営んでいる 弊社 「竹田ブラシ製作所という会社」が 「独自の製法」で製造した
化粧ブラシの7本セットを、 国内外の産品の中から選んでいただきました。


製品には「Takeda Brush」の文字、もしくは弊社のロゴが入っております。



「熊野筆」(団体商標) とは、「熊野」という産地で作られた「筆」の事を意味します。

(熊野筆と呼べるものを製造するには、熊野筆事業協同組合に所属している事が前提となりますが・・・)  

そして、熊野町には、沢山の化粧筆製造会社がありますが、

職人はもちろん、製法・技術・原料選定基準、品質基準など全て、会社によって全く異なります。


他の熊野化粧筆の会社 も、量産、少量生産も含め、各々それぞれが誇る製法と考えで化粧筆を製造されている事と思いますが、

「なでしこJAPAN国民栄誉賞の副賞の化粧ブラシセット」を作った職人は、

竹田ブラシという会社にのみ所属しており、 竹田ブラシの製品のみを作っています。


さらに言えば、竹田ブラシは、熊野の化粧筆業界の中でも、他社との技術交流はもちろん、穂先等の外注などもなく、
製造量が極端に少ない会社です。
中々、幅広く色んな方に手にとっていただくのが難しいのが心苦しいところです。

「熊野筆(書筆)」の一部は  「伝統的工芸品」(経済産業大臣指定)ですが、
全ての「熊野筆」が伝統的工芸品というわけではありません。


※ 弊社の製品は伝統的工芸品指定品には当たらず、他社の化粧筆も同様です。



人間国宝のいる他の産地で例えるならば、 おそらく「産品」の全てが 「人間国宝」の作品というわけではないでしょう。

「産地の個性を継承した他国生産品」、「お手頃な量産品」、「無名作家物」から、 「人間国宝の作品」まで  需要に合わせて様々あるように


「熊野」 に 数多ある「熊野筆」を作る会社も、 

主に「書筆」「画筆」「化粧筆」「胎毛筆」等種類も豊富で


化粧筆分野一つ取っても、値段も製法も商売上の考え方も「様々」で、品質も 「様々」 です。

昔から、他の筆地域でも有名になるくらいに、商売に長けた会社も沢山あります(販社も多数)。




逆に言えば、その懐の広さこそが「熊野筆」の素晴らしさでもあり、 知名度の高さを物語っているのだと思います。
→熊野筆とは(詳しくは)

そして、そのベースの上で「竹田ブラシ」は育まれました。
  

弊社、竹田ブラシ製作所は、「営業」という部署も人員もいないような小さな会社ですが、

苦しいときでも断じて曲げず、常に「世界一」「世界初」を目指し、

工夫を重ね、知恵をしぼり、 「製造にのみ注力」し続けた結果が、

国内外の優秀な産品の中からの、今回の栄誉に繋がったと自負しております。

素直に、一作り手としての感情を表現させていただくなら、

私たちは、 「竹田ブラシ」の製品が、

考え方の異なる、他の「化粧筆
(熊野含む)」と間違えられるのは本意ではありません。

そして、間違えられたままであるのも、当然、本意ではありません。

 

「竹田ブラシ」は小さいながらも、個性を持ち、弊社にしか作れないような、

「こういうものを作りたい」という明確な意思を持ってモノ作りに励んでいます。

弊社のみならず他の会社の方もそういう意識を持っていると信じています。
会社を問わず、プライドを持って商品を作っている作り手ならば、
他の職人の商品と混同されることには抵抗を持つ人も居ます。 つまり、自分の作ったものを大切する。 
これはモノを作る上では基本的な事だと思います。


熊野筆に限らず、職人仲間からもよく耳にしますが、実は全国の産地でも、こんなシンプルな事が蔑ろにされる事がよくあるそうです。

育ててくれた「熊野町」への感謝はもちろん、町全体や他の職人さん達に良い波及効果があるのは、とても嬉しい事です。
ただし、 それは、 当然ですが、産地「熊野」にとっても、製造立国日本という国の「消費」の未来にとっても、
「弊社製品」(国民栄誉賞副賞を含めた弊社の技術が生んだ製造品達) と 他社製品との「誤認の結果」であってはならないし、
まして、それらを誘発する商法の結果であるなど論外だ、 と


良い機会なのでこの際、主張させていただきます。



@国民栄誉賞副賞製造について どれが「なでしこ副賞?」 「どこの会社?」 「それぞれ職人さんは違うの?」

A竹田ブラシ製品をお求めの方は、こういった表現には要注意! 今までの推移をまとめました副賞を作った職人が作る製品に興味のある方に。

B改善例 日本も捨てたものではないと安心いたしました

C勘違いされた方の多い具体例  弊社製品と間違えた方が多いSHOPについて 現状と今までの推移

D終わりに 一緒にかんがえていけたら幸いです

モノ作り・人作り主体の消費活動を日本に取り戻すために

私たちは、常々、製造業者の視点を持ったまま活動的な「消費者」であるよう心掛けておりますが、

その結論としては、モノ作りには、つくり手の個性や考えが必ず反映します。

一つの種類の野菜についても、形や大きさのよって「価格で比較」という見方から 一歩進み、

「産地」や「品種」を考慮に入れてみて、そして、さらには、

作り手の考え方によって作り上げた「土」「環境」によって、味、香り、風味も、大きく異なるというところに、やがて自然に辿り着く・・・


そして、生産物を通じてユーザーの方と会話をするような・・・・ 

「作られたモノ」の「吟味」・「咀嚼」 (別の言い方をすれば、深く触れ、深く観て、深く味わう事)

「個性」を味わう事が、  ますます 重要視されるようになっていけば、とても嬉しいです。


熊野の町だけでなく、日本全体で、もっと 「モノ作り」「モノを知る事」に力を注がれるよう、願います。


是非、ご協力をお願いいたします。